2019年 新年のご挨拶


掲載日:2019年1月16日

 平和を願い「九条の会」に集う全国の皆様へ2019年新年のご挨拶をお届けします

 新年を迎えるにあたり、北は北海道から南は沖縄まで社寺に詣でる多くの皆様方は「良い年でありますように」との願いを込めてお参りされたことでしょう。願いが叶い、「穏やかで健康な日々」をお過ごしになりますよう西海の地より御祈念申し上げます。

 「平成最後の紅白」「平成最後の元旦」「平成最後の〇〇」とまるでこの世の終わりかのように騒ぐ報道はどうしたことでしょうか。12月23日、天皇誕生日は平成最後の一般参賀、平成最多の8万2850人が訪れたとあります。これから4月30日まで「平成最後の〇〇」のオンパレードに続き、新元号の発表、天皇の代替わりに伴う皇室行事関連の報道が紙面に踊るのでしょう。

 昨年の8月24日付け新聞に「小林忍元侍従(故人)」の日記に昭和天皇が心情を吐露した「戦争責任のことをいわれる」「仕事を楽にして細く長く生きても仕方がない」との言葉が掲載されました。更に、元旦の新聞は「昭和天皇」関連記事が一面トップです。昭和天皇直筆の短歌には「あゝ悲し戦の後・・・」、「・・・ふりかへりみればはずかしきかな」との作品が掲載されていました。これでもかと昭和天皇のメモに関する新聞記事は1月3日、7日と続きました。
 
 シベリアに抑留され、今なお未帰還の日本軍兵士のご家族は「あゝ悲し」や「はずかしきかな」で昭和天皇の「戦争責任」が帳消しになるようでは「自分たち遺族の戦後は終わっていない」と嘆かれるのも当然でしょう。

 マーシャル諸島を舞台に戦争の記憶を映画にした30歳の女性監督はインタビューに「忘れてしまったら、繰り返す。私たちが忘れてきたもの、忘れてきたことに無自覚だったことを感じてほしい」と語り、映画「タリナイ(地元の言葉で戦争をさす)」に警鐘を込めます。忘れてはならないことを僅か70年余りで忘れてしまい、天皇交代とオリンピック開催を好機とばかり憲法を改正して天皇を「元首」に、九条に自衛隊を明記したい人達を狂喜させてはなりません。

 「主権在民」「基本的人権」「平和主義」を掲げる憲法守り、核兵器禁止条約の締結を核保有国にも拡げていくことは、戦争と、「ヒロシマ・ナガサキ」の惨状を語り継ぐべき国民の最低限の責任です。

 いただいた年賀状には、「北海道も米軍オスプレイで騒がしくなりそうです」とあります。東京にお住まいの17歳の女性高校生は「遠く離れた沖縄は他人事ではない」とのタイトルで「辺野古への新基地建設問題のニュースを見ると、ひどく悲しいのと政府はなんでこんなことができるのだろうと怒りを覚えます。米軍基地の在り方を国民全員で考えていく必要があると思いました(趣旨)」との「声」を新聞に寄せておられます。沖縄を孤立させてはなりませんし、私たちも「オール沖縄」の戦いを見習い、選挙で改憲勢力を打ち負かしましょう。

 大村市九条の会
 第5回(通算80回)「集い」ご案内
 日時:1月20日(日)14:00〜16:00
 会場:男女参画センター 第一会議室
 内容:天皇代替わりを前に(関連ビデオ視聴 1時間)
    意見交換会
 

2019年1月16日  大村市九条の会 事務局