2011年度 第1回「集い」報告書


2011年5月15日開催、2011年度・第1回「集い」報告書
 3月11日に発生した東日本大震災以降、日本列島は津波災害、原発事故問題に揺れ続けています。  こうした中、5月15日、先にご案内致しました講演会を開催しました。

  講師としてお招きしました岩村様は82才というご高齢を感じさせない張りのある声で、しかも立ったままで1時間を越えて参加者の耳目を惹きつけるお話をして下さいました。話が進むにつれて、演題の「わたしの戦争」に二つの意味があることが分かってきました。

  一つは16才で経験した厳しい兵学校での生活や広島に投下された原爆被災直後の悲惨な状況を目の当たりにされた自らの戦争体験です。

  二つ目の「わたしの戦争」は「佐世保大空襲」でご家族を亡くした遺族の一人として、不条理にも命を奪われた多くの被災者の慰霊碑建立と、こうした悲劇が二度と繰り返させない恒久平和を願う「現在進行形」の「わたしの戦争(闘い)」でした。 戦争の悲惨さを伝える人が年々少なくなる中での貴重なお話を聞かせていただきました。 感想文の一部を紹介します。

(1)同時代を生きた人間として大変感動しながらお話を聞きました。 靖国派を中心とする議員達の憲法改正の動きを阻止する運動の大切さを再確認しました。(80代:男性)
(2)岩村様の壮絶な経験に圧倒されました。こうした話を多くの市民に伝える必要があると思いました。(60代:男性)

(3)戦争の悲惨さは東日本大震災より酷い人災。広島の黒こげの遺体にウジやハエが群れる状況について改憲を願う人達に聞かせたい。(70代:男性)
(4)戦争末期の空襲、原爆の惨事を目の当たりにした体験者の熱弁を聞かせて貰い感動した。戦争を知らない子供達に聞かせることが必要でしょう。(70代:女性)

事務局よりお願い
(1)事務局宛に会員様より「国家主義に対抗できる理論を深めて欲しい。日本が攻めてこられたらどうするのかとの問に答えられていない」との声が寄せられました。

 「武力で平和は創れない」との名言はありますが、重要なテーマだと思われます。 意見交換をする機会を作りたいと思っております。匿名で結構です。お考えをお寄せいただけば幸いです。意見交換会の場で紹介させていただきます。
注)国家主義:国家を最高の価値あるもの、人間社会の最高の組織と見なし、個人よりも国家に絶対の優位を認める考え方(大辞典)

(2)参加者19名という寂しい「集い・講演会」でした。「大村市九条の会」に限らず全国的にも「九条の会」の活動が停滞気味だと耳にします。改憲が遠のいたとの勘違いによる安心感の表れでないことを願うばかりです。 「国民投票法」が公布、施行されて以降、改憲に向けた動きについて詳しく報道されることが少なくなりました。

  しかし、18日には参院本会議で憲法審査会規程が可決されました。改憲への動きは確実に加速しています。

  2004年の初心に帰り、手を携えて「日本国憲法」「憲法九条」を輝かせましょう。

(掲載日:2011年5月21日)