大村市九条の会

会報 第12号

発行:2006年5月
もう君、腹が裂けるよ!
 「日本は西洋から借金でもしなければ、到底立ち行かない国だ。それでいて一等国をもって任じている。そうして、無理にも一等国の仲間入りをしようとする。だから、あらゆる方面に向かって、奥行きを削って一等国だけの間口を張っちまった。

 なまじい張れるからなお悲惨なものだ。牛と競争する蛙(『イソップ物語』の寓話。分不相応なことのたとえ)と同じ事で、もう君、腹が裂けるよ。その影響はみんなわれわれ個人の上に反射しているから見たまえ。こう西洋の圧迫を受けている国民は、頭に余裕がないから、ろくな仕事はできない。

 ことごとく切り詰めた教育で、そうして目のまわるほどこき使われるから、そろって神経衰弱になっちまう。話をして見たまえ、たいていは馬鹿だから。自分の事と、自分の今日の、ただ今の事よりほかに、何も考えていやしない。考えられないほど疲労しているんだから仕方がない。・・・・」(夏目漱石:「それから」1909年刊より)

 これは、およそ100年前、夏目漱石が小説「それから」の主人公長井代助に、近代日本の不安、漠然とした不安を語らせているくだりです。しかしよく読むと、みごとに今と符合するではありませんか。

「教育基本法改悪ストップ!

 5・20長崎県集会」に集まりましょう
日時  2006年5月20日(土) 16:30〜18:00

場所  長崎市公会堂前広場(後半はデモ行進)


 「国を愛せよ」の押しつけは、戦争へ続く道です。教育基本法を生かせば、学校はよみがえります。「教育基本法改悪反対」の新聞意見広告にあなたもご協力ください。

個人:一口1,000円  団体:一口5,000円
郵便振替口座番号:01760−9−56417 吉岡 賢

皆さん、是非ご参加、ご協力ください。そして、憲法改悪・教育基本法改悪を阻止する意気込みを見せましょう!