大村市九条の会

会報 第20号

発行:2007年9月
憲法「改正」Q&A    憲法が変わったら、すぐ戦争になるのですか?

Q1.九条を変えたらすぐ戦争になるの?
 実際にすぐ戦争になるかどうかはわかりません。しかし、憲法九条が戦争放棄・戦力不保持・交戦権否認を認めているため、憲法をそのままにして戦争を行うこと(戦争に参加すること)はできませんが、九条を変え、自衛隊を正式に軍隊とし、交戦権否認を削除してしまえば、基本的にはいつでも戦争をすることができるようになり、戦争の危険性は、現在に比べとても高くなってしまうと言えるでしょう。

Q2.「集団的自衛権」という言葉を時々聞くけど・・・
 集団的自衛権とは国連憲章51条で国連加盟国に認められた自衛権の一つです。これは、単に集団で自衛することではなく、同盟関係を結んだ国へ、第三国が攻撃を加えた場合も、自国への攻撃とみなすということです。 たとえば日本と韓国が集団的自衛権を行使する同盟を結んでいたとします。

 すると韓国が北朝鮮から攻撃されたならば、日本は勧告への攻撃を日本への攻撃とみなして、直ちに北朝鮮と戦争状態に入るということなのです。今日本はアメリカと日米安保条約を結んでおり、密接な同盟関係にあります。憲法を変えたら、集団的自衛権を認めることも簡単になり、アメリカと一緒に戦争ができることになるのです。

Q3.誰がなぜ、何のために戦争をしたいのですか?
 誰が戦争を従っているのかは、1945年以降の戦争の歴史を見ればあきらかです。太平洋戦争のあと、大きな戦争を仕掛けているのは、例外なくアメリカです。戦後二度と戦争の過ちを繰り返さないために、国際連合が生まれました。

 しかし、アメリカは国連に加盟していながら、しばしば国連を無視して戦争に走りました。アメリカが安易に戦争を仕掛ける理由はさまざまですが、大きな理由のひとつは、戦争がアメリカにとって経済的に有利だということが考えられます。

Q4.戦争は経済的にはマイナスなのでは・・・
 全体としてみれば確かにそのとおりです。しかし、条件が整うと、特定の国にとっては戦争がプラスの経済的影響を与える場合があるのです。それは、その国が戦場とならず、しかもその国が多くの軍需産業を抱えている場合です。アメリカは建国以来、内戦を除くと本土が戦場になることはありませんでした。あの9・11を除いては。しかもアメリカは、膨大な軍需産業を抱えていますから、戦争をするとアメリカの産業が儲かるのです。