憲法改正および憲法に深く係わる報道(2013年10月分)


掲載日:2013年11月9日

憲法改正および憲法に深く係わる報道(2013年10月分) <参考資料>
 主に「NHKニュース」、「朝日新聞」の見出しを備忘録としてまとめたものです。今後ともご活用いただければ幸いです。

国家安全保障会議(日本版NSC)設置法案と特定秘密保護法案の関連について(要約)
 2007年5月の日米外務・防衛担当閣僚会議でアメリカ政府は初めて情報保全への懸念を表明。この ためアメリカは過去、重要な安全保障情報は、厳格な守秘義務を負う防衛省・自衛隊などにのみ提供して いた。 だが日本版NSCは全省庁間の情報断絶の解消を目的の一つに掲げており、アメリカと「情報を共有」するためには一般公務員の守秘義務違反の罰則を強化することが必須とし、両法案の抱き合わせ提出を目指すことになる。(10月6日)

 **安全保障の観点から必要な法案だと言うが、何が秘密とされるのかさえ明確にされないままの 法案では、際限なく「国民の知る権利」が奪われるのではとの不安が拭えない。 かつてこの国には「軍機保護法」があり、太平洋戦争(を前に)いつしか「秘密の範囲」は拡大され、「言論統制」に繋がった歴史があり、「集団的自衛権」行使を認め、「海外で戦争する国」へ向かう危険な道を歩もうとするのかと危惧される。

教育問題:
1)教育行政「首長が執行」:中央教育審議会(中教審)の分科会は、地方の教育行政は、現行の教育委員会ではな く、自治体の首長が執り行う案を「最も抜本的な改革案」と強調した。(10月10日)

2)竹富町で国の無償給付でない教科書を使用している問題で、文部科学省は教育行政では初めての地方自治方 に基づく是正要求の方針を固める。これにより、罰則規定はないものの、竹富町は法的義務を負わされる事に なる。 これに対して、同町の慶田盛教育長は「東京書籍版による授業は2年目に入り、スムーズに教育は行われている。それを見てほしい」と語った。(10月18日)

3)「平和教育の弊害は、戦争への嫌悪感から派生する思考停止」との沖縄・石垣市の玉津博克教育長の発言に 対して教育長辞任を求める集会を開いた。同市や竹富町から200人以上が参加。

4)韓国教育省は一部の教科書について「日本の植民地支配を肯定するような記述がある」ことや、竹島(韓国名・独島(トクト)についての記述についても、「韓国固有の領土であり、実効的支配という用語は適切でない」として修正を求めた。一方、「北朝鮮に甘い」などと修正を求められた教科書もある。(10月21日)

武器輸出見直し明記:安倍政権は国家安全保障戦略(NSS)原案をまとめた。「国際協調主義に基づく積極的平和主義」を基本理念に、日米同盟の強化、武器輸出三原則の見直しなどを打ち出した。(10月21日)

その他の主な記事
1)安倍首相の遷宮参列:1929(昭和4)年以来、戦後初の首相参列となる。 (10月2日)
2)日米軍事協力の指針(ガイドライン)再改定へ:日米両政府は都内で安全保障協議委員会(2プラス2)を開催、ガイドラインの再改定に向けた作業を開始した。改定の目的として「日米同盟のグローバルな性質を反映させる」として自衛隊の海外での活動で「協力範囲を拡大する」と明記。(10月3日)

3)オスプレイ 日本にいらない集会:滋賀県高島市、「あいば野演習場」で沖縄以外では初めてのオスプレイ参加による日米合同演習が行われるのを前に、反対集会が開かれ、1100人が参加。(10月6日)
4)九条の会がアピール発表:「九条の会」呼びかけ人の大江健三郎、奥平康弘、澤地久枝の3氏が「集団的自衛権行使による『戦争する国』づくりに反対する国民の声」と題するアピールを発表。(10月7日)
 
5)核不使用に一転署名:岸田文雄外相は4月に署名を見送った共同声明に参加すると表明。(10月11日)  
6)自民が国民投票原案:公務員が地位を利用した投票運動に対し罰則を設ける改正原案をまとめる。(10月15日)

7)オスプレイ本土訓練拡大の序章:国内初となる日米共同訓練のため「滋賀・あいばの」に2機飛来。(10月16日)
8)集団的自衛権の適用範囲:安保法制懇の北岡氏は「乱暴に言えば地球の外だってあり得る」と発言。(10月16日)

9)96条改定について:首相は予算委員会で「国民の過半数の支持を得るに至っていない」と答弁。(10月21日)
10)原発情報も「秘密」:内閣情報室は「秘密保護法案」で原発関連情報も秘密に該当すると認める。(10月24日)

11)秘密保護法案 国会提出:安倍内閣は「国民の知る権利を阻害する」のではと懸念される特定秘密法案を閣議決定し、国会に提出。安倍首相は今国会成立を目指す意向を表明。(10月25日)
12)自衛隊観閲式での安倍首相発言:隊員を前に「防衛力はその存在だけで抑止力になるとの従来の発想は捨て去ってもらわねばならない」と訓示。(10月27日)
 
 

2013年10月9日  大村市九条の会 事務局