憲法改正および憲法に深く係わる報道(2013年12月分) |
掲載日:2014年1月7日 |
憲法改正および憲法に深く係わる報道(2013年12月分) <参考資料> |
安倍首相靖国参拝(12月26日) 内閣発足から1年目にあたる26日に参拝。現職首相としては小泉純一郎氏以来7年ぶり。 中国・韓国が抗議したのをはじめ、米国政府も「失望している」と異例の表明。批判はその他の国にも及ぶことは必至で、ロシア、EUもそれぞれ「遺憾の意」「慎重な外交を」と批判。 「国際秩序」に挑戦するかのような行動は「国益を損ない」「国際的孤立」を招きかねない。 特定秘密保護法成立(12月6日)・・・13日に公布。1年以内に施行。 この法案は開戦前夜に国民を統制するために制定された「国防保安法」と酷似。 戦争のできる国へのロードマップ これまで成立した法案・・・ 教育基本法の改正(2006年) 特定秘密保護法(2013年) 今後予想される法案など・・・共謀罪 武器輸出三原則の緩和 集団的自衛権の拡大解釈 憲法改正 教育関連・・・戦前の発想で戦後を覆す。(2014年1月5日) 1) 道徳教育の教科化 文部科学省の「道徳教育の充実に関する懇談会」は小中学校の道徳を教科に格上げする報告書を下村文化相に提出。2015年度からの一部実施を検討している。(12月26日) 2)教育委員会制度の改革 (1) 中教審分科会は一部の強い反対意見を押し切り、首長を教育行政の執行機関とし、教育委員会を首長の付属機関とする答申案を決めた。(12月10日) (2) ついで教育委員会を首長の「特別な付属機関」に変えてしまう答申を下村文科省に提出。(12月13日) 3)教科書検定制度見直し 国の教科用図書検定調査審議会は文部科学省が示した検定基準の改定案を了承。一部の委員から反対意見が出されたが修正せず、会合2回で検討を終える。(12月20日) **上記3項目に共通するのは歴史に学ぼうとの賢明さ・謙虚さの欠如ではないかと懸念されます。 「歴史の記憶は弱者にある。それこそが伝えられるべき歴史である」「鼠壁を忘る壁鼠を忘れず」との格言があります。蹂躙した者に蹂躙された者の真の痛みが分からないとの意味でしょう。誰しもが忘れてはならない心得の一つのはずです。まして国のかじ取りをする指導者には肝に銘じて欲しいと願います。 **2012年にパキスタンで武力勢力に襲撃されたマララ・ユスフザイさん(当時15歳)の「教育こそがすべてを解決する」「本とペンを手に取ろう。それが一番強い武器です」との言葉も印象的です。 辺野古埋め立て承認までの流れ 1) 自民党沖縄県連は「県外移設」の公約を撤回し辺野古への移設を容認する方針を決定。(12月1日) 2) 沖縄県知事が「県外移設」を再表明:自身の公約が「県外移設」だとして、「公約は県民との約束だ。実現に向けて全力で頑張りたい」と表明。(12月5日) 3) 沖縄振興費3408億円:政府は沖縄県の要望通り予算を計上。辺野古「承認」を促す。(12月15日) 4) 米国国務省の当局者が沖縄県知事に「辺野古埋め立て」を承認するよう求めた。また知事が条件にした中の一つである「日米地位協定」の見直しについては「改定交渉に合意したことはないし、交渉開始を検討することもない」と応じない姿勢を改めて強調。(12月23日) 5) 沖縄振興「毎年3000億円台」:首相は閣議で2021年度まで予算確保を指示。 (12/ 24) 6) 辺野古移設を容認:仲井真知事が「辺野古埋め立て承認」。12月5日の表明とは矛盾。(12月27日) **沖縄の多くの皆様の心には「基地問題は本土の人には所詮他人事なのだろう」との不信感が蓄積されていることは想像に難くありません。もっと我が事として心寄せることが大切だと思います。 参院選一票の格差判決 2013年の参院選における「一票の格差」訴訟高裁判決一覧 1 違憲、選挙結果無効(1) 広島高裁岡山支部(11月28日) 2 違憲、選挙結果有効(2) 大阪高裁(12月18日) 東京高裁(12月25日) 3 違憲状態(12) 広島高裁 (12月5日) 札幌高裁(12月6日) 高松高裁(12月16日) 金沢高裁(12月16日) 那覇高裁(12月17日) 名古屋高裁(12月18日) 福岡高裁(12月19日) 東京高裁(12月20日) 仙台高裁(12月20日) 宮崎高裁(12月20日) 広島高裁松江支部(12月25日) 仙台高裁秋田支部(12月26日) 4 合憲(0) **東京高裁の2訴訟は別の裁判長。 **「民意の信託なき政府に統治の権限はない」 先月亡くなった元南アフリカ大統領マンデラ氏が残した言葉です。 合憲0という司法の厳しい指弾を受けた国会で法案を可決通過させられる不思議さ。 |
上記以外の重要報道 1) 石破氏発言:秘密保護法に反対する市民デモを「絶叫戦術、テロと変わらず」と批判。(12月2日) 2) 武器輸出三原則の方針を撤廃へ原案を与党に示す:武器輸出の品目、地域が広がる可能性。(12月5日) 3) マンデラ元大統領(95歳)死去:人種隔離闘争の指導者。ノーベル平和賞受賞(1993年) (12月5日) 4) 原発ゼロ目標を放棄:経済省原案で「原子力発電」を「重要なベース電源」と位置づける。(12月6日) 5) 「共謀罪」の創設検討:安倍政権は2020年の東京オリンピックに向けたテロ対策強化が狙いだが、重大な犯罪の謀議に加わっただけで処罰対象とする組織的犯罪処罰法改正。(12月12日) 6) 国民に愛国心を:自公両党は安保戦略に「我が国と郷土を愛する心を養う」との明記で合意。(12月12日) 7) オスプレイ本土に格納庫:政府は沖縄以外の本土の陸上自衛隊基地に建設する方針を決める。(12月12日) 8) 国家安保戦略 初の策定:集団的自衛権を視野に入れた「専守防衛」にそぐわぬ水陸両用戦力。(12月17日) 9) 猪瀬東京都知事 辞任へ:医療法人「徳洲会」グループからの5000万円授受の説明二転三転。(12月19日) 10)諫早干拓事業 開門期限守らず:福岡高裁が命じた20日の開門期限来る。両派の不信募る。(12月20日) 11) 14年度予算案 一般会計95兆8800億円:与党の了承を得た上で24日に閣議決定。(12月21日) 12) アイヌ政策 平等でない:内閣府の全国調査で「平等でないと思う」が33.5%に上る。(12月21日) 13) 陸自弾薬 韓国軍に:南スーダンで活動する韓国軍に陸自の弾薬1万個を無償で提供。(12月23日) 14)名護市長選:保守一本化:辺野古「容認」の立候補予定者が推進姿勢を表明して一本化。(12/25) |
2014年1月7日 大村市九条の会 事務局 |