憲法改正および憲法に深く係わる報道(2014年1月分) |
掲載日:2014年2月5日 |
憲法改正および憲法に深く係わる報道(2014年1月分) <参考資料> |
1 沖縄県名護市長選関連ニュース 今回の市長選は普天間基地の辺野古への移設の賛否を真っ向から問う選挙となりました。 (12月27日の辺野古埋め立て承認から名護市長選挙前後の関連報道などをまとめてみました) 1) 那覇市議会が「辺野古移設断念」を求める抗議意見書を賛成多数で可決。(1月6日) 2) 欧米などの著名人29氏が「新基地反対 普天間返せ」との声明を発表。(1月7日) 3) 沖縄県議会は安倍政権の埋め立て申請について、「情報隠し、後出しなど、・・・環境保全の懸念が払拭されない中で提出された」と厳しく指摘。「辺野古への移設断念を求める意見書を可決」(1月10日 ) 4) 石破幹事長は1月12日、記者団に「基地の場所は政府が決めるものだ」と述べ県民、市民の声を無視して新基地建設を強権的に進めることを当然視。続く1月16日には自民党推薦の市長候補末松文信氏の応援演説で、新たに500億円の「名護振興基金」をつくると表明。推薦候補の落選を受けて、20日には「振興基金をゼロベースで見直す」と事実上の撤回を表明。 5) 1月19日。名護市長選挙投票の結果は「辺野古移設反対」を掲げる稲嶺進氏が「移設賛成」を掲げた末松文信氏を4155票差で勝利。 6) 名護市長選で示された「辺野古移設安泰」の民意が示された直後の21日、防衛省沖縄防衛局は「埋め立て工事などの調査・設計」を行う業者を選定するための入札を公告。 7) ケネディ駐日米大使はインタビューで「辺野古移設反対」の稲嶺市長の再選を受けて、「普天間移設と基地の統合計画は、昨年4月の合意に沿って前進すると信じている」と述べ、米国政府として現行計画を変更する考えのないことを明らかにする。(1月21日) 8) 沖縄県嘉手納町議会が「辺野古移設」の断念を求める意見書を全会一致で可決。全会一致は初。(1月22日) 9) 仲井真沖縄県知事は24日の定例記者会見で辺野古埋め立て承認について、法律上の要件に従ったもので 「当然だ」と語る。また、普天間飛行場の5年以内の運転停止を求めていく考えを改めて示す。 10)1月7日に続き、世界の著名102氏が辺野古への基地移設と普天間基地の即時撤回を求める国際署名運動の開始を発表。民意無視の日米政府に「沖縄のあらゆる抵抗をつぶす用意をしているように見える」と 指摘している。 **菅官房長官は1月16日、BS番組の収録で市長選の結果について、「まったく影響ない」と語る。 この発言は政府が移設は「止まらない」のではなく「止めない」との意思表示と重なる。 |
2 自民党運動方針案(1月10日) 「靖国神社への参拝を受け継ぐ」と明記。靖国参拝については当初は例年通りであったが、「靖国神社は不戦の誓いや国家の平和を祈るところではない」との異論や、「自衛隊員にもしものことがあった場合、靖国神社に奉る覚悟を示すべきだ」と表現を強めるよう求める意見もあり、最終的に「不戦の誓い」と「平和国家」の文言 の削除に落ち着いた。 「憲法改正」については、「党是である憲法改正の実現に向けて、党全体として積極的に取り組む」との踏み 込む内容になった。 3 集団的自衛権 関連 1) 安倍政権は憲法解釈を変更し集団的自衛権の行使を容認する素案を4月にもまとめる方針を固めた。 集団的自衛権の行使に必要な法整備について、次の臨時国会に法案を出したいと表明。 2) 安倍首相は通常国会の施政方針演説で「集団的自衛権の行使容認」「教育委員会制度見直し」に踏み込む内容だが連立を組む公明党に反対論が根強く、同党との関係が緊迫しかねない。このため首相は「責任野党」との言葉を使い、主張が異なる「日本維新の会」「みんなの党」を念頭に連携を呼びかける。 4 教育関連 1) 沖縄県の八重山教科書採択地区における問題に関して沖縄県教委は採択地区の分割の検討を決め、文科省にその適法性などを照会する質問状を送る。(1月15日) 2) 自民党は教育委員会制度の見直しに関する本格的な検討を始める。ただ公明党は教委の持つ権限を自治体の長(首長)に移譲には「教育の政治的中立性が守れるかとの疑義がある」と反対の立場をとる。(1月16日) 3)中教審の高校大学接続特別部会の方針で「競争教育」をさらに強化していく方向性が示された。(1月24日) 4)中学・高校向け学習指導要領の解説が改定され、「尖閣・竹島」を日本の領土と明記するなど領土に関する教育が強化されることになる。中学は2016、高校は2017年度に使用される教科書に反映される。(1月28日) 5)安倍首相は政治からの中立性を保ってきた教育委員会の権限を自治体の首長に写し政治主導の教育行政に変 える狙いで、教育委員会制度の見直しに本格的に乗り出した。(1月28日) |
上記以外の重要報道 1) 総務相の靖国参拝:米国務省副報道官が「すべての当事者に緊張を高めないよう促す」と語る。(1月4日) 2) 秘密保護法撤廃・廃止求める意見書:45地方議会の意見書を衆参両院が受理。(1月8日 ) 3) 高校日本史の必須検討など:教科書検定基準の改定や新科目として「公共」の導入に関しても検討。(1月8日) 4) 靖国参拝は無神経:タイの英字紙バンコク・ポストは社説で「首相の参拝は無神経」と厳しく指摘。(1月8日) 5) 首相、中国を逆批判:「私を軍国主義者と批判する国が・・・、軍事費を20年間増やし続けている」(1月8日) 6) 教育新法提出へ:自民・再生本部は「教育再生推進法案(仮称)」を通常国会に提出する考えを明示。(1月9日) 7) 秘密法「情報保全諮問会議」のメンバー決まる:メンバー7 人が決まり、座長に渡辺恒雄氏が就任。(1月14日) 8) 脱原発、意見書:原発事故以後の3年間で全国の455の県や市町村議会で「脱原発」を可決。(1月19日) 9) 東京都知事選告示:「原発ゼロ」「原発推進」が主な争点。投票日は2月9日。 10) 国民投票法改正案 論戦へ:成人年齢の18歳引き下げの当面先送りや公務員の投票運動を制限する内容の改正案を提出する。ただ、野党との調整は難航が予想される。(1月24日) 11) 長崎県議が暴言:宮内雪夫元県議会議長は知事選挙で現職知事の応援演説の際に、「共産党に・・・原爆や水爆をたたきつけるような力で選挙を決定していただきたい」と訴える。(1月23日) 12) NHK新会長発言:「慰安婦問題」「秘密保護法」などについて政治的中立性に疑念を抱かせる発言。(1月25日) 13) 日英でF35用のミサイル共同開発へ:2011年に続き、武器輸出三原則の緩和に拍車。(1月26日) 14)「竹島の日」式典に政務官を派遣:昨年に続き、2月22日に松江市で開かれる式典に出席。(1月28日) |
2014年2月5日 大村市九条の会 事務局 |