「アーサービナード講演」を聴いて


掲載日:2014年3月20日

「アーサービナード講演」を聴いて
佐世保市吉井町在住  緒方 毅

  2013年11月に長崎市で詩人(中原中也賞など受賞多数)の話を聴いた。「すべては長崎から始まった」という題名に惹かれて。

  彼の話を簡単にまとめればーーアメリカにおけるすべての秘密はすべて核開発から始まった。その最先端の技術は1942年12月2日のシカゴ大学の地下壕で開始され、ここで核分裂反応装置が研究開発・製造された(これを「原子炉」と呼び、「鋳物製造・たたら」と同種の装置で異次元の危険なものではないように言葉で幻惑。焼夷弾も今は「ナパーム弾」といわれて、何の爆弾かわからないようにー)。世界大戦は時間軸の戦いだった。

  第二次世界大戦はアメリカにとっては、プルトニューム作りのプロセスにあった時期。ハワイへの日本軍の奇襲攻撃はアメリカの対戦参加への仕掛け。世界制覇の野望を持つアメリカは、1945年1月頃完成予定の兵器としての原爆製造が、延びて7月にずれこみ、時間稼ぎに長崎に事前にファットマン型の模擬爆弾を。そして8月に完成したばかりのプルトニューム型原爆を使用した(広島は爆発によるウラン型原子爆弾)。原爆投下は戦争を終わらせるためというのはウソ。

 1945年7月のポツダム宣言にはスターリンは署名せず、日本には最後にソ連と交渉していけば「宣言」の内容・条件などについて何とかなるという幻想を抱かせ、スターリンが旧満州への侵略をした段階で、最後に署名。その後にアメリカは日本へ原爆を投下。アメリカは日本を敵国ではなくもっとひどい”餌食”とみていた。原爆投下と大戦終結とは関係ない。

  今起きている福島原発事故のあと、海に流して被害を隠してしまおうという発想は広島原爆の後に巨大な枕崎台風が広島上空を通過し、原爆の惨劇の後をきれいに流し去ったことと同じ理屈。戦後になって1954年3月1日にビキニ環礁での被害問題が起こっているのに、日本政府は「平和のために」といって原子力基本法を当時の中曽根(元首相)らによって成立させ、それが現在の原発を推進していく政策のもとになっている。

  今、日本語は腐敗している。現在、特定秘密保護法案とやらが審議されているが、日本に秘密はない。すべてはアメリカに知られているから。日本政府がこの時期にこの法案を出してきているのは、日本国民に知られたら困ることがあるから。 日本はいま国家の体をなしていませんーーーーと。

 大意このようなことでした。事実関係は平和関係の研究会や書籍で私が学んだこととほぼ一致しています。これらの事実をアメリカの一詩人から教えられました。「学習を続ける」必要性をあらためて感じているところです。