2016年 新年のご挨拶


掲載日:2016年1月10日

2016年 新年のご挨拶

平和を願い「九条の会」に集う全国の皆様方に謹んで新年のご挨拶をお届け致します。

 今上天皇、八二歳の誕生日に際してのお言葉には皇太子として過ごされた戦中、戦後の実体験を踏まえ、「平和こそ日本の歩むべき道」との想いが集約されているはずです。

 「様々な面で先の戦争のことを考えて過ごした一年」「先の戦争のことを十分に知り、考えを深めていくことが日本の将来にとって極めて大切なこと・・・・」「平和であったならば、・・・・、このことを考えると非常に心が痛みます」と述べておられます。(12月22日の会見内容の一部)

  この他にも折に触れ発信してこられたお言葉の二つをご紹介します。
   **「国民と共に日本国憲法を守り、国運の一層の進展と世界平和、人類の福祉の増進を切に希望して止みません。」   1989年(平成元年)1月9日、即位後朝見の儀にて

   **2004年(平成16年)10月28日、秋の園遊会での米長邦雄東京都教育委員の「日本中の学校に国旗を掲げ、国歌を斉唱させるのが私の仕事です」という発言に対して

  「やはり、強制になるということではないことが望ましいですね」とお答えになる。

  米長 邦雄(よねなが くにお、1943年(昭和18年)6月10日 - 2012年(平成24年)12月 18日)将棋棋士。2003年(平成15年)12月、引退。日本将棋連盟会長 。

  また、皇太子として1975年(昭和50年)沖縄への慰霊訪問。以来、皇太子として5回、天皇として5回の計10回に及ぶ。他にも広島、長崎、硫黄島、パラオ諸島に足を運び、戦没者への慰霊と併せて平和を願い続けてこられた積み重ねがあります。

  陛下のこうした平和への熱い想いを横目に2012年4月27日には憲法改正草案を発表。 そこには「天皇を元首」にと掲げる一方、悲惨な戦争の歴史を教訓にし得ない「反知性的安倍政権」は解釈改憲で「戦争法」を強行採決(2015年9月19日。施行は2016年3月29日)。 国民はもとより、天皇が幾度となくお言葉に託してこられた「平和希求」のお気持ちを踏みにじるものでしょう。正に「面従腹背」の最たるものと断じざるを得ません。

 「兵戈無用(ひょうがむよう)です。「戦争法」を廃案に追い込み、「立憲・民主主義国家」を揺るぎないものにすべく「九条の会」の一員として全力を尽くして参ります。  皆様方のご健勝と、今後のご支援、ご指導をお願い致します。

2016年1月10日  大村市九条の会 事務局