2016年7月24日開催、2016年度・第2回(通算67回)「集い」報告書

1 日時:7月24日(日) 14:00〜16:00
会場:男女参画共同センター 第1会議室(3F)
内容:「戦争遂行のための治安維持法」に関する ビデオ視聴(約30分)とその解説
意見交換会


   まず、参院選で統一候補当選を目指して活動した「大村市九条の会」の感想を簡単に報告します。

 「ながさき市民連合、N―DOVE(SEALESの長崎版)」のご努力により、初めての野党統一候補を擁立しての参議院選挙でした。   「大村市九条の会」も「戦争させない・9条壊すな!総がかり行動大村市実行委員会」のメンバーとして、憲法の形骸化を意図する自公政権与党に反対すべく街宣活動、署名運動に参加しました。

   残念ながら、野党共闘が十分に機能したとは言い難い足並みの乱れも見られ、僅かに及ばないという結果に終わりましたが、新しく芽生えた取り組みを更に大きく拡げて行く事に尽力したいと思います。共闘の4野党の選対に置かれましては、今後の選挙に向けた貴重な教訓とされるものと期待します。

  さて、今回の「集い」で取り上げた「治安維持法」は、呼び名を変えて国民の人権を踏みにじり兼ねない「法律」として身近に迫っている危機感によるものです。   その法律の名前は「刑事訴訟法」。2016年6月3日に「刑事訴訟法等の一部を改正する法律」が公布されました。

 今回の「改正」が、どれほど危険なものかは、「治安維持法」の適用範囲が歯止めなく拡大され、自由主義者というだけで弾圧・拷問し、結果として一般国民を萎縮させた歴史を振り返れば明らかです。それらの法律は「司法取引制度」「刑事免責制度」「通信傍受法」などです。

  **施行は、一部の規定を除き,公布の日から起算して3年を超えない範囲内において政令で定める日。

  「集い」ではビデオ「燃やし続けた炎」を見た後、治安維持法の実態について、準備された資料に添った解説を聞き感想・意見を述べ合いました。 尚、今回の参加者は20名でした。 障害者支援の活動をしておられるTさんは、「戦争は社会的な弱者である障害者・女性・子ども・老人などに冷たい政治を行ってきた。今後、そのような社会が来るのではないかと非常に危機感を抱いている」と、障害者を持つ親として他人事ではないとの思いを話されました。

  また、Nさんは、日米安保体制の下では、「日米合同委員会」の持つ強大な権限についての著書があり、それによると「日米合同委員会」の決定は、日本の首相の判断を凌ぐものだと紹介されました。 これは、民主党鳩山由紀夫政権時代、沖縄米軍の移転先が問題になったとき、移設候補地として鹿児島県の徳之島を提案し、それが一蹴されたのも、その「委員会」の名で外務省が鳩山首相に提示した「偽」の文書でした。

  一般紙上では目にすることのできなかった驚くべき事実です。日米の力関係を如実に示すものです。下記の本、動画を参照下さい。

** 矢部宏冶著「日本は何故戦争のできる国になったのか」
** 「鳩山元首相が辺野古基地移設発言の真相を明かす」検索すると動画で全容を確認できます。

 次回「集い」では、日本政府を凌ぐ権限を持つ「日米合同委員会」の実態。改正された「刑事訴訟法」に秘められた狙い。「日本会議」の実態など平和憲法を取り巻く危険性について、準備したビデオや資料を用いて学習を深められるよう計画致します。 日時、会場などについては改めてご案内致します。

2016年7月31日 「大村市九条の会」 事務局

(掲載日:2016年7月31日)