2022年 新年のご挨拶


掲載日:2022年1月4日

大村市九条の会より新年のご挨拶

明けましておめでとうございます
 「大村市の九条の会」より「九条の会」に集う全国の皆さま方へ 新年のご挨拶を申し上げます。当地長崎県大村市は快晴、気温20度、無風という素晴らしい天気ですが、縦長な日本列島です。皆さまお住いの地方は如何でしたでしょうか。

 私どももコロナの影響により例年のような「集い」の開催を見送ってきました。唯一の活動としては昨秋の総選挙において野党統一候補を支援する「おおむら市民連合」の参加団体として「憲法改悪」に反対を確約してくれた立憲民主党候補の当選を目指してのものでした。 結果は(長崎3区)では自民党候補に僅差で敗れましたが九州比例で復活当選できました。

 2022年1月3日の新聞、一面に「温暖化対策 原発活用・・・・欧州委方針 投資呼び込み」とあります。また原発活用は「脱炭素化過渡期に役割」ともあります。 欧州連合(EU)にはロシア、フランスなどの欧州委の方針に賛同する国々と、反原発を目指すドイツ、オーストリアなどの国々があり内部分裂の状態です。 それぞれの国にそれぞれの思惑があるのでしょうが、原発の使用済み燃料は「究極のゴミ」とも言えるものだそうです。

 長崎大学核兵器廃絶研究センターの鈴木達治郎教授は「六ケ所再処理工場の総事業費は約14兆4000億円とされ、電力会社は今後年平均2500億円もつぎ込む計算だ。MOX燃料は通常の燃料より高くつく。動かす意味はない」と明言しておられます。
 
 政府関係者によると汚染水貯蔵量はほぼ満杯で、許容基準値に薄めて今年の後半には海に流す計画という情報があります。漁業関係者はじめ国内外から批判の声が上がっています。 2015年9月19日、所謂「戦争法」が成立。日本国憲法の柱、九条が骨抜きになったのです。

 これを機に大村駅前で「人類の宝 憲法九条」の横断幕とプラカードを持って街宣活動を行っています。小・中・高校生の下校時間に合わせた僅か30分のスタンディングです。つい最近プラカードを優しい言葉、「このままでは私たちが地球を壊す」に書き換えてみました。

 すると下校時の小・中・高校生が其々に「地球温暖化ですね」「氷が解けて水位が上がり住むところを失う人たちが出てくるのですよね」「食料・資源などを巡る争いに繋がらないか心配ですね」など思いもよらず多くの反応が続きました。 昨日、1月3日には諫早にある「日本大学中学校」の3年生男子生徒が近づいてきて、「地球を壊す」って具体的にどういうことですかと?と訊ねてきました。なるべく身近な例をあげて答えました。

自分自身は勿論のこと、子・孫・ひ孫が生きている時代に遭遇するような地球危機のことではあるまいと笑い飛ばす能天気さで良いのだろうかと心配です。

 私たち大人一人一人が心して生きてゆかねば、「地球(世界)は人類なしで始まったし、人類なしで終わるだろう」との警鐘を残した文化人類学者、親日家故レヴィ=ストロース氏の先見性がさほど遠くない未来に的中しかねません。もはや地球に襲い掛かる危機は杞憂ではありません。

 文化思想家、オーストラリア生まれ、ローマン・クルツナリック氏の次の言葉
  子孫にとって「よき祖先」であろう を心に刻み自らの足元をみて共に進んで参りましょう。

 西海の地より皆様方のご健勝、ご活躍をお祈り申し上げます。

2022年1月4日  大村市九条の会 事務局(文責:谷川)