2022年11月27日開催、大村市九条の会 2022年度・第2回(通算87回)「集い」報告書 |
今年度の第2回の集いを、11月27日にコミュニティセンターで開催しました。16人の方にご参加いただき、ETV特集「半藤一利『戦争』を解く」の録画を観て、意見交換を行いました。視聴した番組の概要と、意見交換や感想文で出された意見(一部)を紹介します。 【「半藤一利『戦争』を解く」の概要】 半藤氏の代表作で、ポツダム宣言受諾を阻止しようとした陸軍内部のクーデタの動きを題材にした「日本のいちばん長い日」の要点を映画の場面も交えながら紹介し、「国体護持」を最優先とする信念で暴走した陸軍将校に代表される「正義という名の熱狂」で歴史が動く恐ろしさが描かれました。 番組では、半藤氏が文芸春秋の編集長時代に企画した、軍備増強論対非武装中立論の論争の内容を紹介するとともに、その論争について、現在の大学生が議論する様子も紹介されました。大学生からは、「武装は相手の不信をつくるだけ」「ソフトウェア(外交等)だけではダメ。軍事力が役に立った例もある」「丸腰の危険性はある」「戦争の問題をいかに我がこととして考えられるかが大事。戦争に行くのはだれか」等の意見が出されました。 番組の最終盤では、半藤氏が、映画「日本のいちばん長い日」で原爆投下をしっかり描くことにこだわったことや、大学の後輩の学生たちに「国民的熱狂をつくってはいけない」「一つの方向への扇動には注意しなければならない。少数意見が必要」と語る声が紹介されました。そして、番組の最後に紹介されたのは、半藤氏が死の直前に、平和主義や博愛主義を説いた中国古代の思想家である墨子を読むことを夫人に勧めたエピソードでした。 【意見交換及び感想文より】 〇戦争で一番キツイ思いをするのは子どもと女性。ウクライナのことを考えると涙がでる。 〇ウクライナの状況が報道され、日本の若者の中にも攻められたら怖いと思わせている。 〇世界がコスタリカのような国になればと思いました。戦争絶対反対!です。 〇戦争のむごさを改めて思い知らされたビデオでした。自分が今の世に生存している奇跡を知り、平和の中で生きるすばらしさを若者たちに知ってほしい。 〇戦争を始めたら終わらせることの難しさをつくづく考えさせられた。九条を生かした外交が大事(日本こそそれができるのではないか)。 〇国体護持=天皇制維持のためにポツダム宣言受諾をやめさせようとする(クーデタを起こそうとする)その恐ろしさ!! 教育がもたらしたものであり、平和教育が大切。 〇「人類の歴史は戦争の歴史である。戦争はなくならない」というくだりがありましたが、これからの戦争は人類が滅びるかもしれないという状況になります。戦争はなくさなければなりません! 〇番組では、国民的熱狂が戦争につながると解説しているが、現在は、国民的熱狂をつくりだすというより、国民が知らないうちに戦争する国づくりが進められているという状況ではないか。 〇国民は無関心なのではなく、気づいているけど言えないのではないか。大村市内の基地問題でも、自衛隊のヘリの騒音がヒドイという声はある。 〇今の世の中でいいのか? 国民一人一人が今こそ目を覚まさなければならないと戦争を体験した者として思っていることですが、戦争とはと知るためにとても勉強になる映画でした。一人一人が政治と生活は「密着」していることに早く気づき、声をあげ、行動することが急がれている時だと思います。 |
(掲載日:2022年12月12日) |