「憲法九条を守れ、駅前行動」での発言紹介(1)


2008、10、29 「憲法九条を守れ、駅前行動」での発言紹介   赤佐古在住 Y・N

憲法九条を活かす、国際貢献をもとめます!!

  今から1ヶ月前の9月25日、麻生自民党総裁は、首相に就任してすぐにアメリカに発ち大統領や政府要人を表敬訪問し、国連では「日本のこれからの舵取りについて」表明したことは、ご記憶にあたらしいと思います。

  その中で首相は、「日本国憲法の解釈を変更し、集団的自衛権を行使できるようにするべき」と述べ、「今後ともアメリカのテロ対策に積極的に参加する」とインド洋での給油活動のみならず、 海外派兵の恒常化さえ目指していることを明らかにしました。国の首相自らが憲法の解釈変更を外国人に言明していいものでしょうか、首相であればこそ、率先して国の憲法を守る姿勢をとるべきではないでしょうか。  その政府与党の意向により,今日明日にも国会で「新テロ特別措置法」の延長が決定されようとしています。

  わが国は、ことしの2月〜8月まで米英など8カ国の艦船にのべ44回、7,600klを給油しています。その代価として、90億円の税金がつぎ込まれています 

  この給油支援は、明白な戦争支援です。今年1月〜8月だけでアフガニスタンの民間人1400人以上が米軍機の空爆により殺されました。8月だけでも死者は300人、去年1年に使った爆弾量が、今年の7・8月の2ヶ月で使用されるなど、ものすごい空爆であります。

  米軍機などが航空母艦から無差別に行なう爆撃を支えるのが、この給油活動です。この7年間のアフガン戦争で私たちはなにを得たのでしょうか? アメリカの莫大な資金と超近代兵器を使っての攻撃、それを手伝う日本の587億円の税金と自衛隊員の海外での厳しい勤務の成果として、「平和への道筋」が見えたのでしょうか。

  アメリカ軍の攻撃目標としているタリバン勢力は弱くなったでしょうか? テロ集団の拠点と目される山岳地帯のみならず、農村も、都市も破壊され尽くされた情況を私たちはテレビでよく見ます。農村では農作物ではなく麻薬栽培がなされ、テロ集団の財源となっているのが分りながら、取り締まる政府にその力がないそうです。アフガン政府軍も、テロ集団も、窃盗団も混在し、親米派と反米派の区別も出来ない中でアフガン国民は、食料も、治安も政府に頼るよりタリバン勢力に頼るようになっているとさえ言われています。

  アフガンという国そのものが存亡の危機にあり無法状態にある。だからこそ、ペシャワールの農場指導青年伊藤さんの悲劇が起きたのです。30有余年、命をかけて人道支援活動を続けたペシャワール会のメンバーも帰国しました。首都カブールから、すべての国際的支援機関が撤退し、医療機関である国際赤十字団でさえ引き上げるとのこと、空爆の中で、命を刻むようにして生き延びようとする子どもたちや、テロとは無縁の人々に、世界の善意は届かなくなっています。

 アフガニスタンのカルザイ大統領も報道官を介して「アフガン人民のがまんは尽きた。これ以上、われわれの子どもたちが殺されるのを見るのは耐えられない」と陳べています。

 *エイデ国連事務総長特別代表は「軍事勝利はありえず、政治手段によるべきだ」と交渉による解決の方向を示しています。

  駐アフガン英国大使も「外国軍の存在そのものが問題」と述べています。

 今、アメリカでは大統領選挙が華々しく行なわれています。民主,共和どちらの候補者もアフガンへの兵力増強を表明しています。このような武力のみによるアメリカのテロ対策に、日本はどうして支援しなければならないのでしょうか? 私たちは、武力によらない国際貢献を今こそ考えるべきです。これ以上武力行使に税金を使わないよう政府に求めましょう。 憲法の解釈変更ではなく、今の憲法をありのままに実現させるよう政府に求めましょう。


(掲載日:2008年11月13日)