2010年度 第2回 大村市九条の会「集い」報告書
日時:6月20日(日) 14: 00〜16::00
会場:勤労者センター 講堂(2F)
「集い」に先立ち、5月にニューヨークで開催されたNPT(核不拡散条約)再検討会議に大村から参加された橋口昭子、東よね子両氏の報告が行われました。現地報告ならではの貴重なお話に参加者から拍手や笑いが幾度も起こりました。詳細は東氏の報告書を別枠で掲載致します。是非ご覧下さい。 (このNPT行動報告の詳細は、ここからご覧下さい)
雨天の中の「集い」。何人の方にご参加いただけるかと心配でしたが、44名の皆様に足をお運びいただき盛会でした。 「集い」は
1) 昨年末に「沖縄普天間基地」の移設候補地の一つとして大村の名が上がりました。その危機感の中で3月19日に発足した「大村への米軍基地移設に反対する市民の会」より「署名活動へのお礼と活動報告」と題して以下のような報告がなされました。 『4月16日より開始した「米軍基地移設反対」の署名活動は6月3日までに「8595名」 の方の賛同をいただきました。同日、民主党犬塚参議院議員と面談し、新首相への要請文を添 えて届けて下さるよう手渡しました。
これに先立つ5月25日には、同日までに集約された署 名約「8200人分」分を携え、市長を訪問し経過報告をして、基地および訓練地としての移 転に反対して欲しい旨申し入れました。 その後に県庁を訪れ知事宛の要請文を渡し、署名を示して長崎県としても反対の姿勢を貫い て欲しい旨伝えました。この間、大村市内外を問わず署名にご協力下さった皆様方に深く感謝致します。本当に有難うございました。
5月28日、政府は辺野古移転を決めましたが、私達は大村に来ないからといって喜んでは おられません。沖縄の方々の心情を察すると基地そのものの撤退へと運動をしていく必要があると痛感しています。新内閣が出来ても訓練地としての移転の可能性は排除されたわけではありません。 引き続き「会」としても状況を見守りたいと思っています。取りあえずお礼とご報告と致し ます』。 2010年6月8日「大村への米軍基地移設に反対する市民の会」
2) 5月22日、6月5日に長崎で開催された「佐高信・澤地久枝」両氏の講演会および「国際政治学者、畑田重夫氏」講演会では、澤地氏は「沖縄に関する密約」、ペシャワール会現地代表中村哲氏を支援する方法として対談本の出版を思いついたと語られた事。 佐高氏は「識者」と言われる人達の主張、論評を疑う必要がある事や「日米安保条約が日本、日本人を守らない」事実として1977年9月27日に起きた横浜米軍機墜落事故を例に上げて語られた事。 畑田氏は86才のご高齢にも拘わらず1時間40分立ったままでお話を続けられ、60年安保闘争の世界的影響の大きさの例として「ベトナム戦争・アフリカ諸国の独立」などを上げて話された事。
又、「安保改正50年」「韓国併合100年」の節目の年に当たる2010年の今こそ「日米安保条約」についての学習を深める必要を力説された事などが報告されました。
講演会関連参考図書の紹介
(1)澤地久枝著「密約 外務省機密漏洩事件」 2006年 岩波書店
(2)中村哲・澤地久枝著 「人は愛するに足る 真心は信ずるに足る アフガンとの約束」 2010年 岩波書店
(3)後藤乾一著「沖縄核密約を背負って 若泉敬の生涯」 2010年 岩波書店
(4)若泉敬著「他作ナカリシヲ信ゼムト欲ス」 1994年 文藝春秋社
(5)早乙女勝元著「パパ ママ バイバイ」 2001年 日本図書センター
(6)河口栄二著「米軍機墜落事故」 1981年 朝日新聞社
(7)土志田和枝著(事故で二児を失った母・・自らも4年4ヶ月後に死亡)「あふれる愛に」 1982年 新声社
(8)土志田勇著『「あふれる愛」を継いでー米軍ジェット機が娘と孫を奪った』 2005年 七ツ森書館
(9)斎藤真弘編『「愛の母子像」ものがたり』 2007年 自費出版冊子
(10)畑田重夫著『自動参戦・列島総動員の新「ガイドライン」』『戦後50年の原点―歴史の転換転にたって』『安保「再定義・地位協定・沖縄問題資料集』「安保問題すべて―安保大改悪と日米共同宣言」「どうみる新しい内外情勢」 以上、学習友の社
上記の各本をお近くの図書館でお尋ねいただき、ご一読いただければ幸いです。
3) その後の意見交換会では多くの方から「基地問題」「日米安保」「抑止力」についての質問や意見が相次ぎました。 これを受けて事務局では今後の「集い」において「新旧日米安保条約」「抑止力の実態」についての学習会を計画したいと考えております。
又、秋以降に大村、彼杵、川棚を中心とした戦跡巡りを企画してみてはとの構想もあります。
「大村市九条の会」では今後も皆様方のご意見・ご希望を取り入れながら「平和・護憲」を 願う裾野の拡大に努めて行きます。今後とも一層のご支援、ご協力をお願い致します。
尚、次回の「集い」は8月1日(日)。反戦川柳作家を描いたドキュメンタリー映画「鶴彬」の上映会に代えます。(「大村市九条の会」は『「鶴彬」を観る大村の会』実行委員会の一員として活動しています) 鶴彬(本名:喜多一二)は多喜二同様に「治安維持法」により29才で命を奪われた人です。
近々、当ホームページで上映場所、上映時間などをご案内致します。お一人でも多くの皆様方にご鑑賞いただきたいと願っております。どうぞお誘い合わせの上で足をお運び下さいますようご計画下さい。
健康管理が難しい梅雨入りですが、皆様方どうぞご自愛の上、健やかにお過ごし下さいますようお祈り申し上げます。 2010年6月23日「大村市九条の会」事務局員一同
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