2012年9月30日開催、第3回(通算47回)「集い」報告書
台風17号の接近が気掛かりでしたが、進路から外れ予定通り開催できました。当日は、県の母親大会の開催日と重なり、いつもより少ない参加(20名)でした。
「集い」ではビデオ「昭和と格闘した作家 城山三郎」を視聴し、意見交換をする予定でした。 しかし事務局の手違いでビデオの再生が不能になり、貴重な時間を割いてご参加いただいた皆様にご迷惑をお掛けしてしまいました。準備していました「城山三郎氏の著書 大義の末」「軍神 杉本五郎氏の 大義」の資料の説明や、それぞれの立場で報告、日頃の思い、意見、「会」への要望を述べていただきました。
以下に要約致します。尚、*は「事務局が付記したものです」
1 官邸前での原発反対集会に呼応し、大村でも原発反対の意志を示そうと「きんもくせいの会」が立ち上げられ、「原発ゼロ」を目指した活動が始まります。
(1)日時:毎週金曜日 16:00〜約30分 (天候などの状況次第で中止されることもあります)
(2)場所:大村駅前
2 医師の立場でTPP参加に反対の意見
TPPに参加すると、 自由に価格を設定できる自由診療が増えることで医療格差が生まれ、高度な医療は所得の多い人だけしか受けられなくなる。現在の皆保険制度が崩壊、アメリカ資本が日本の医療現場を席巻する事態になるのではと危惧される。アメリカでは仲介業者が保険会社と患者の間に入って、保険金を払わなくて済むように立ち回り、保険会社から礼金を受け取るという悪徳商法の存在が指摘されている。
3 現役高校教師が語る教育現場の一端
組合組織の弱体化がすすんでおり、教師の多くが現状の問題点を直視すること、批判することに背を向ける、事なかれ主義の傾向がある。現場の連帯感が薄れていくのが気掛かり。生徒は現在の日本社会が直面する雇用状況に大きな不安を感じている。
*新しい歴史教科書の採択については全国的規模の教育問題になることが予想される。
4 戦争体験者(予科練最後の志願兵)の方の述懐
幼年期、少年期を中国で過ごしたが、日本軍の中国人に対する扱いは言葉に表せないほど酷いものだった。尖閣問題による反日感情の高まる中国だが、その歴史的背景は十分理解できる。嘗ての日本がどう中国と向き合ったかを自戒することを第一として、平和的解決を模索すべきだと思う。
*日中戦争を語るに欠かせない三光作戦(殺し尽くし 奪い尽くし 焼き尽くす)
*凄惨な殺戮とは無縁と思える存在のはずの歌人 宮 柊二氏の歌集「山西省」に収められた作品から戦争というものが如何に人間を変質させかが窺えます。
・落ち方の 素赤き月の 射す山を こよひ襲はむ 生くる者 残さじ
・自爆せし 敵のむくろの 若かるを 哀れみつつ 振り返り見ず 歌集「山西省」
宮 柊二(みや しゅうじ、1912年(大正元年)〜 1986年(昭和61年)。兵役に応召し、中国山西省で足掛け5年、兵士として過ごす。
事務局より 自民党の25代総裁、安倍晋三氏は次の選挙の争点に「憲法改正」をと公言しています。 民主、自民、公明を軸にした改憲推進派が多数を占める情勢の中で、一歩も引くことは出来ません。 次回は九周年記念の「集い」となります。再度「城山三郎氏」のビデオを見ていただく機会にしたいと思います。 11月〜12月初めを予定しておりますが、改めてご案内のハガキをお届け致します。 会員でない方にも声をお掛けいただきましてのご参加をお待ち致しております。 2012年10月3日 「大村市九条の会」事務局
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