休 憩 室
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小さな泉 ―微笑むファシズムー
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小さな泉 ―微笑むファシズムー
森ぶんめい 長い間、炎天下を歩きつづけ 人々はのどが渇いていた くらしの貧しく空腹でもあった 人々が歩いて来た道のりには 草木一本なく、土ほこりのなか 多くのしかばねが累々と続いていた と或る日 先頭のひとりが はるか前方に何かを見つけた はじめは逃げ水かとも思われたが 人々が近づくにつれて それはしだいにその姿を現した よく見ると それは小さな泉であった もじゃもじゃの白髪の男がほとりに立ち 微笑みながら腕をふりあげ 人々になにやら 話しかけていた すると人々は 「ユーセーミンエーカ」 「ユーセーミンエーカ」 なにかしら呪文のようなことばを 二言三言唱えると 水を汲んでごくごくと飲み干した |
長いこと炎天下を歩き疲れた人々も |