休  憩  室


五島・福江俳句会からの投稿作品その32


すいかづら匂う石室鯨鯢(げいげい)碑 作:坂口  進
葱(ねぎ)坊主収まりつかぬ拳(こぶし)かな 作:澤本 喜子
卯波寄す島ざっくりと石切り場 作:筑田 俊夫
つばくろやほぞ穴うがつ宮大工   作:坂口 進
木漏れ日や若葉の色に羅漢像(らかんぞう) 作:澤本 喜子
枇杷の実や漁火淡くまたひとつ 作:畦倉 肇
おやすみの絵本を開く青葉木菟(あおばずく) 作:川野 子
海霧(じり)深し裸像の指の一しづく 作:坂口 進
数分のとろけるような昼寝かな 作:筑田 夫
製材の木っ端飛び散る梅雨の晴れ 作:平山 啓子
紫陽花(あじさい)やでんと構ゆる母がゐて 作:畦倉  肇
少年の髭(ひげやはらかし兜虫 作:川野 耐子
アイロンの蒸気噴き出す梅雨の晴れ 作:浜辺 雪枝
手櫛して臨む神事や海開き 作:平山 啓子
みどりの夜魔法にかかる児の寝顔 作:坂口  進
湧水の砂の踊りて合歓の花 作:澤本 喜代子
草茂る産土(うぶすな)を訪ふこともなく 作:畦倉  肇
音もなく青田の中の水路直 作:川端 とみ子
合歓の花(ねむのはな)
檜扇(ひおうぎ)

海霧


 
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